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BLOG 2019.04.17 水曜日
◆遠近両用レンズの提案性 その2

※文字多めです。この記事の対象年齢は、近視・遠視問わず、視力の良い人も含め、35歳以降の方を対象とします。

※まだ老眼が始まりきってはいない人は、その1もご覧ください。

 

 

◆遠近両用レンズの提案性 その1

 

 

 

 

さて、遠近両用レンズのご紹介。続編です。

はりきってまいります。

 

 

 

 

 

 

■老眼とは?

 

老眼とは厳密になにかということですが、いろんな定義があると思います。

 

定義的には、『加齢によって水晶体が硬化し、調節筋が働きにくくなり、ピントがうまく整わなくなってしまう現象』が老眼です。

 

こう言われてもいまいちピンと来ないと思います。
『正視(もしくは遠方がしっかりよく見える矯正状態)で、35cmくらいの距離にピントが合いづらくなってきた状態』を指すと解釈できるでしょうか。

 

たとえば、スマホやデジカメで想像してもらうといいと思いますが、あまりに近いものをとろうとすると、オートフォーカスできないときがあるのが、おわかりになりますか?
老眼とは、いわゆるあれと同じことが目に起こるのです。
 

近視の人は老眼にならないというのは誤りです。
メガネを装用することで正視の目を模すわけですが、その正視状態(メガネをかけた状態)で近くが見えないと、悲しいかな、れっきとした老眼です。

 

 

 

 

 

 

■老眼の見え方って?

 

ご理解いただきたいのが、老眼が始まったからといって、みんなが同じ感覚の見え方になるのではないということです。

 

『近視は老眼にならない』と勘違いされる方も出るように、メガネを必要とする人にとって、メガネ装用時と裸眼時とでは、見え方は当然ながら、老眼の感じ方も違います。

 

 

 

写真にてご紹介していきましょう。

 

 

 

 

 

 

1

【正視状態 / 遠見メガネ装用時】

 

こちら正視の状態。一般的に言う“目が良い”状態です。

 

近視の人にとっては、メガネをかけた状態にあたります。

 

遠方をしっかりとご覧いただくことができます。

 

 

 

反対に、近方である机の上にはまったくピントが合わないのがおわかりでしょうか?

 

本来卓上を見る際には、調節筋が働き、目の中のレンズである水晶体が膨らんだりすることで、ピント状態が整えられます。

老眼になると調節ができなくなり、ピントがうまく整わなくなってしまうのです。

 

このように、カメラレンズを通して見ることで、老眼の状態を模擬体験することができます。

 

 

 

 

 

 

2

【近視状態 / 近見メガネ装用時】

 

こちらは近視の状態です。
近視の方にはご説明する必要がないくらいに通常通り、裸眼の見え方です。

 

近方にのみピントが合い遠方はぼやけてしまう状態で、卓上にピントが合っているのがおわかりかと思います。

 

『近くを見る』と書いて近視ですので、メガネを外してしまえば、このように近くを見ることができます。

 

視力のいい人にとっては、老眼鏡/近見メガネをかけることで、この見え方を作ることができます。
本を読んだり、パソコンをしたり、スマホをしたりするときに適した見え方です。

 

 

 

 

 

 

3

【多焦点レンズ / ひと昔前の遠近両用】

 

こちら、レンズの真ん中でスパッとふたつにわかれている、いわゆる昔の遠近両用の見え方です。

 

上半分で遠方にピントが合っていますが、下半分は机にピントが合っています。

 

レンズの中に度数の段差(階段)が存在し、その段差が、傍から見ると境目となって見えます。

 

 

 

なかなかいい見え方かと思いきや、デメリットもあり、中間距離がご覧いただけない不自然なレンズとなります。

 

スマートフォンや読書はしやすいでしょうが、パソコンにピントが合わなかったり、立ち歩きしにくかったり、弊害も存在します。

 

 

 

●メリット

歪みがない

左右の視野が大きく確保できる

 

●デメリット

見た目で遠近両用とバレてしまう

足元を見る目線と、近見する際の目線が共通であるため、立ち歩きのとき足元が見えない

中間距離が見えないため、40cmの距離か、遠方かしか見えない

 

 

 

 

 

 

4

【累進焦点レンズ / エントリー設計(片面設計)】

 

こちら、累進焦点レンズで、レンズの中で度数のグラデーションが起こっています。

 

 

 

 

先ほどの度数の段差(階段)にちなんで言うと、度数の坂道(スロープ)があり、そのスロープのせいで、側方視がしづらいメガネとなってしまいます。

特に近方の狭さは顕著で、文庫本サイズくらいの視野しか確保できません。

 

さらには、そのスロープが生み出す湾曲も、大きく違和感として感じることと思います。

 

エントリーモデルということで、老眼が進行しきった人には不適切な場合があります。

その場合、グレードをあげていただくことで、スッキリさせられることが多くあります。

 

40代の老眼初期の人は、このエントリーモデルから挑戦していっていただくこともよろしいかと思います。

 

レンズの真ん中あたりでは中間距離も見えるため、パソコン画面なども確認できます。

 

ただ、首の角度など、見える姿勢を維持して使っていただくことを必要とするため、見たいものと視線が一致しない場合には、使いにくさを覚えることになってしまいます。

たとえば、パソコンを見る際にはこちらのフィールドタイプは不向きで、“ルーム”や“デスク”が使いやすいものとなります。

 

参照:https://www.vc.hoya.co.jp/products/

 

 

 

●メリット

見た目で遠近両用とバレにくい

中間距離が見える(上下に大きいフレームや、レンズタイプをしっかり選ぶ必要あり)

 

●デメリット

歪みが大きく慣れにくい

近方視野が狭い

足元を見る目線と、近見する際の目線が共通であるため、立ち歩きのとき足元が見えない

 

 

 

 

 

 

5

【累進焦点レンズ / スタンダード設計(両面複合設計)】

 

こちら、エントリーより上位の、スタンダード設計です。

 

累進焦点のメリットを大きくしてくれますし、デメリットのほうは低減してくれます。

 

 

 

 

●メリット

見た目で遠近両用とバレにくい

中間距離が見える(上下に大きいフレームや、レンズタイプをしっかり選ぶ必要あり)

エントリータイプにくらべ、レンズの歪みが少なくなる

エントリータイプにくらべ、近方視野が広い

エントリータイプよりもメリットが大きく、かつデメリットが小さい

 

●デメリット

歪みがあり、慣れにくい場合がある

足元を見る目線と、近見する際の目線が共通であるため、立ち歩きのとき足元が見えない

 

 

 

 

 

 

4

5

【エントリー / スタンダード 】

 

エントリーとスタンダードを並べてみましたので、比較してみてください。

スタンダードのほうが左右に視野が広く、湾曲も少なく、かつ歪みも少なく感じられると思います。

 

 

 

 

第二弾で完結する予定でしたが、ご好評につき、第三弾もがんばりたいと思います。
次回は、実際のHOYA社の製品をご紹介したいと思います。

 

もうしばらく、お付き合いください。